NightVent of SolarDesigner

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bind_50.jpg夜間換気をして比較をしてみましょう。

冬の換気が、汚れた空気を排出し、新鮮な空気を取り込むことが目的であることに対して、夏の換気は、室内に溜まった熱の排出と外からの冷たい空気の導入が目的です。
夜間換気では、夜間低下した外気温を取り入れることで、室温を下げ、建物の熱容量を利用して蓄冷します。
防犯上の問題もあるので、工夫が必要です。

base1_fig.gif

ケース1 (室外側に断熱材)

換気回数
通年
・0.5回/h

ケース2 (室外側に断熱材+夜間換気)

換気回数
外気導入時
・外気温が20℃から25℃の範囲。
・室温が外気導入温度範囲より高い,または、低い場合。
・30回/h
換気回数
外気非導入時
・0.5回/h

結果の比較

case1_8.gif8月 ケース1

通常換気(夏)

最高室温 33.87℃
平均室温 31.01℃
最低室温 29.46℃

case2_8.gif8月 ケース2

夜間外気導入を行う(夏)

最高室温 31.67℃
平均室温 28.84℃
最低室温 25.14℃

緑の線:室温、黒の線:外気温

計算結果

夏に夜間外気を導入した [ ケース2 ]では、夜間外気を導入することで、室温が下がることが分かります。

次のページでは、断熱材を配置した [ ケース1 ] に、庇をつけて検討をしています。

共通計算条件

建物形状
幅12(m), 奥行き6(m), 高さ2.6(m), 方位0(°)
開口部
南 幅8.0(m), 高さ2.3(m), 腰壁高さ0.0(m), 左からの位置0.25(m)
東 幅6.5(m), 高さ2.3(m), 腰壁高さ0.0(m), 左からの位置0.25(m)
西 幅6.5(m), 高さ2.3(m), 腰壁高さ0.0(m), 左からの位置0.25(m)
北 幅6.5(m), 高さ2.3(m), 腰壁高さ0.0(m), 左からの位置0.25(m)
日射吸収率
[室内側] 0.4, [室外側] 0.6 [天井室外側] 0.2
コンクリート180mm
押出発泡ポリスチレンフォーム45mm
天井
コンクリート180mm
押出発泡ポリスチレンフォーム45mm
合板12mm
コンクリート180mm
押出発泡ポリスチレンフォーム45mm
ガラス
熱貫流率5.16(kcal/hm2℃), 日射透過率 0.856, 日射透過係数100(%)
気象データ
東京 緯度 35.7(°), 経度139.8(°)

壁、天井、床の材料の並びは室内側、室外側の順です。